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第1回 プルータス座談会【韓国編】-4

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座談会参加者 : 佐藤執行役員・松浦部長・田中(国際部)、益子・中山(東京営業部)

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【佐藤執行役員】(以下佐藤さん)
なにか一緒にやりましょう、というお話が出て、それが
“工業ボイラー用のバーナーを扱ってはどうか” という内容だったのですが、
さっそく訪ねて行った日本のバーナーの会社には、既に韓国のある会社と取引があるから
NGだと言われたの!

【松浦さん】
でもせっかくの話ですから引き下がれませんよね……。

【佐藤さん】
うん。だからそれで色々交渉した上で、とにかく、そのバーナー会社の人に
韓国のRさんのところに行ってもらったんですよ。
そしたらなんと、Rさんに惚れ込んで帰ってきたわけ!(笑)

【益子さん】
なるほど。それがきっかけでうちが代理店になり、Rさんとの取引が始まったんですね。

【佐藤さん】
うん。でも、なかなかバーナーが売れなくて、他にもあまり仕事らしい仕事がなくて……
同じ部署のヤツも困っちゃってさ。それで仕事探しにアメリカでも行ってくるよ!なんて
大枚はたいて行ったんだけど、そうそう新しい仕事なんてあるわけないよなぁ。

【益子さん】
そうですね……。

【佐藤さん】
ただね、ちょうどその時こういう話があったんだよ!
益子君さ、Tって刃物屋さん聞いたことある?

【益子さん】
あ、はい、知ってます!

【佐藤さん】
その刃物をアメリカの会社に輸出するって話がうちに舞い込んできて、やることになったのよ!

【松浦さん】
それって、どのくらいのお値段のものなんですか?

【佐藤さん】
ええっと、1枚いくらだったかなあ……?当時まだ1ドルが360円の時代だったんだけど。
それでね、僕はそのアメリカの会社に連絡して聞いたんだよ。
「何か他にもお手伝い出来ることはありませんか」
ってね。

【益子さん】
まさに、“ いかに より お役に立つか ”ですね。

【佐藤さん】
そうよ。そしたら
「いろんな部品を供給してもらえたらありがたい」
って言われてね。
それで、その話はちょうど仕事探しに先ほどの彼がアメリカに行っている間に来たもんだから、
すぐ彼に先方へ訪問するように連絡しましたよ!
そしたら、なんと図面を30枚も貰えたんです。

【松浦さん】
30枚も!?
それはすごい……けど大変だったんじゃないですか?

【佐藤さん】
そうね。なにしろ全部英語だし、インチ表示だったし……まあ顔をつき合わせて真剣になって読み込んで。
そしたら「キャストアイアン」って書いてあったから鋳鉄の鋳物で、あとSS41くらいの
構造用鋼のようなものを使って部品に仕上げていく話だとわかったの。
それで、次はこれをまたどこに頼むか……という段階になって。
当時からご縁のあった会社のOさんに見てもらったら、「この仕事、僕にやらせてくれ!出来る!!」
って言って頂いたから、すぐCIFニューヨークで見積もりを出しました。
ところがね、そしたら先方から「CIFニューヨークドックス・DUTYPAID」に
してくれって言われて……。

【松浦さん】
……つまり、関税をこちらが払わなくてはいけなかったんですね?

【佐藤さん】
そう。関税を払って通関して所定の場所で保管する。そこに向こうの会社が取りに来るってこと。
即座に判断しないといけなかったんだけど、この条件なら注文すると言われたから
とにかく「出来る!」って言ったわけ。なんの保証もなかったんだけど(笑)
それでオーダーシートもらったら、なんと10数万ドルだったの!
いや~、嬉しかったよ。1ドル360円時代だよ?

【松浦さん】
すごいですね~!今の3倍ですもんね。

【佐藤さん】
Oさんもね、何もないところに新しい仕事が増えて喜んでくれたし、お互いに良い感じでしたよ。
Oさんはたまたま僕が住んでいるところと近かったからね、
「うちの畑で採れた新鮮な野菜だから食べて」なんて時々野菜を持ってきてくれたりして(笑)

【松浦さん】
いいですね~!



 
=== 次回へつづく ===
 
次回【韓国編】-5は「取引から今日のプルータスに至るまで」をご紹介致します。