プルータスコラム
前回に引き続き、ご覧頂きありがとうございます。
第2回 プルータス座談会【タイ編】は今回が最終回です。
座談会参加者 : 佐藤執行役員・松浦部長・田中(国際部)、益子・中山(東京営業部)
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【タイ編】-5 L/Cとは?? 貿易実務ではおなじみの用語です。
【佐藤執行役員】(以下佐藤さん)
ところで、ここまで輸出入の話をしている中で、L/Cって聞いたことあるかな?
【中山さん】
あるような……。
【益子さん】
ないような……。
【松浦さん】
Letter of Credit(レターオブクレジット)ですね。
【田中さん】
信用状のことです。
【益子さん・中山さん】
ああ!!そうでした(笑)
【松浦さん】
今中村さん(※国際部メンバー)がやっている仕事ですね。輸出L/C。
そして田中さんがやっているのは輸入L/C。
【益子さん】
よくわからないんですけど……口座みたいなものですか?
【佐藤さん】
これねぇ……よし、せっかくだから教えてあげましょう。
(ここで紙を取り出し、絵を書いて説明をして頂きました。国内営業の二人は覗き込みます。)
【佐藤さん】
えーっと、じゃあ輸出L/Cが良いかな。
ここにプルータスがあります(以下PLJ)。それと、Aという外国の会社を設定しましょう。PLJはA社という外国の会社が本当に信用出来る会社なのかどうか、情報がなくてわからないわけです。だけど条件を付けて見積りを出したら、ぜひ欲しい!!と注文が入ってきました。
【益子さん】
うーん、注文が入ったら嬉しいですけど、どのような会社かわからないのは不安ですよね。
【佐藤さん】
そうだね。さて、ここでさっき見積りにつけた条件というのが「決済条件はL/Cベースです」ということなんです。それでこの条件で話がまとまったとしましょう。そうするとモノを売る立場・輸出者であるPLJから輸入者であるA社へ商品を直接出荷します。
【中山さん】
代金の支払いはどうなるのでしょうか?
【佐藤さん】
このA社の取引銀行に、B銀行というのがあります。そして、もちろんPLJにも取引銀行はありますね。ここでは仮にC銀行としましょう。
L/Cを使うと、輸入代金を決済する時にA社に代わってこのB銀行が間違いなく100%払うような仕組みで協力してくれるのです。B銀行はC銀行に代金を送り、C銀行からPLJが代金を回収するという流れで双方の取引銀行を間に介在させることが出来ます。こうすると、代金を取りはぐれることがないわけです。
※B/L ……… 船荷証券のこと。これがないと商品を引き取れません。
【益子さん】
なるほど、銀行が間に入ってくれるなら安心ですよね。
【佐藤さん】
A社は契約した後に、「PLJにL/Cを開設して下さい」と申請します。そうするとB銀行が開設をして、PLJにL/Cを発行してくれるわけ。そしてそのL/Cをもらったら、商品を出荷した後A社からの支払いが滞った場合でも、B銀行が代わりに全額支払ってくれる。つまりL/Cは、支払いを保証した保証状とも言えるわけ。
【松浦さん】
相手との信頼関係がまだ築けていない状況であれば、L/Cを使いますよね。
【益子さん】
これを使えば、絶対に代金未回収となることはないんですか?
【松浦さん】
ないです!絶対ない!!
【益子さん】
つまりですよ。
このL/Cの流れというのは、輸出者が「L/Cベースにしてほしい」と輸入者に依頼をして、輸入者は自分の取引銀行に「認めてくれ!」と依頼をして「OKですよ~」と言われる。そうしたら輸入者が輸出者に「L/C開設出来ました!」・・・といった流れなのでしょうか。
【佐藤さん】
そうそう!そういうことですね。輸出する方の立場としては、相手が信頼に値する会社であると銀行のお墨付きをもらうようなものです。これを貰って初めてメーカーさんに安心して注文書を発行できるわけですね。
品物が出来上がって船積みした後で、L/Cで要求されている書類一式をC銀行に持っていけば、その書類と引き換えに代金を受け取れる仕組みになっているわけです。
【益子さん】
はい。
最後は、L/Cについて本当に基本的なところを教えていただきました。タイ編といいながら大きなくくりで貿易業務とはというところまでお話を聞くことが出来、大変参考になりました。このような安定した窓口がPLTの設立を大きく支えてこられたのだと実感しました。長時間にわたり、ありがとうございました。
===終わり===
座談会【タイ編】を全5回に渡りお届け致しました。
最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございました!